今日は、内閣府食品安全委員会の食品安全モニター会議でした。(写真はイメージ) 私自身は、2011年に「世界獣医年東京フォーラム」の「第二部・食品安全ワークショップ」のファシリテーターをやらせていただいて、食品安全やリスクコミュニケーションについては、結構勉強した覚えがあります。というか、元プロ。そして、実はこの「食品安全モニター」の皆様方・・・半分は食品のプロたち。ISOの関係者や食品工場の食品管理部門の方や、薬剤師さんや消費者団体の方など、ほんとうにすごいメンバーだなあ。これで自主グループを創ったら、すごいことになるんじゃないのか~。というくらい意識の高い場所でした。 今日は、専門委員の先生から「いつから「植物油」を使うようになったのか、何が問題なのか【トランス脂肪酸の話など)や食品安全モニターとは、リスクコミュニケーションとは、というお話しをお聴きしまして、植物油の歴史について勉強になったのと、「リスクコミュニケーション」の説明がいまいちだな~って思ったりして、こう思うのってまた私がリスクについて無関心になってきているのかしら。と自分を顧みたりしていました。 そして、第二部はグループ作業。いわゆるK○法に似た方法で、(K○法は商標登録がされているので、使うときには届けがいるので、今日は情報をグループを創る方法といいます、だそうです)、リスクについて消費者、事業者、マスコミが理解するにはどのようにしたら良いかということがテーマでした。それを現状、問題点・課題、提言の3つに分けます。 まずは、グループ編成。机をグループごとにならびかえて6名向い合せで座ります。 自己紹介は、紙が配られて、「名前、好きな匂い、自分を食べ物に例えると、今の気持ち」をシェアしていきます。好きな匂いも面白かったですが、 「自分を食べ物に例える」というのが面白かったです。「カレー」とか「米」「あづき」「唐辛子&砂糖」とか。。。 私は、私といることで、ほっとしてほしいので、「そんなに甘くないケーキ」にしました。 さて、自己紹介を終えて、役割分担を決めます。グループは6人ですが、グループリーダー、書記、タイムキーパー、プレゼンテーター。自己紹介の時に、二人の方が「今の気持ちは、役割分担があるので、最近パソコンばかりで字を書く機会が減ったので、字が書けなかったらどうしようとか、ドキドキ不安です。(Cさん)」という方、「人前でしゃべらないので、今日は緊張しています(Bさん)」という方がいたので、普通にベテランさんAさんに「Aさんがリーダーですね」という流れのところ、私が思わず 「あの、今日は、いつもと逆にしませんか?苦手なことをするというのはいかがでしょう?たぶんパワフルな場になると思うんです。」と提案。 ベテランのAさんは、「それ、面白い!!」と受け入れて下さり(これがさすがですよね)、「じゃあ、福井さんがリーダー!!」と。。。あれ??そういう意味じゃ。。。ま、いっか(^_^;)ということで、みんな苦手な感じの人がそれぞれやってみよう!ということに。 苦手同志なので、ベテランさんたちはフォローをしっかりしてくれて、(これは社員教育の勉強になりますね~~)場がしっかりしてきました。 まずは、テーマに関してそれぞれが思ったことをふせんにひたすらかく!!→時間が来たら、グループごとにまとめる。→話し合い~(アイデア否定は禁止!)という感じで進めていくのですが、やっぱり普通に「消費者」は情報を適切に入手や受け入れが出来ない現状があり、マスコミは情報が偏ったり、適切な情報を理解する能力がある人が伝えていない、というのと事業者はモラルや情報提供が少ない、というのが出て、それぞれ課題や提案があって、どこの班も同様な感じになってきたのですが、 タイムキーパーCさんが出したふせんに、「性悪説で考えない、性善説で考える」というのがあり、私は、「これはどういう意味ですか?」「あとで説明します」と言ってくれたんですが、時間がなくなってプレゼンタイムに突入。 うちはCグループで、今日は最終Iグループから発表で他のグループもほとんど同じ内容になっていたので、その「性善説」のことを入れたくなり、それを訪ねてみますと、ようするに、良い方向で考えるほうが良い。ということらしいのですが、なんか空気的にうまく伝える術がないなあ。とみんなで考えこんでしまって、プレゼン係の彼女も、うーん、言葉にするのが難しいですね、という感じ。 そこで、私がふせんに 「日本全体がネガティブな方向へ考える傾向があるので、それぞれがポジティブなリスクコミュニケーションを取るように心がけると良いと思う」 と書いてBさんに渡しました(初めてリーダーっぽいことをしたのか?)。これなら、言える。と思っていただけたみたいで、Bさんは他のマスコミや子供のころからの食品安全に関する教育などにつなげて、上手にまとめて発表してくれて、 それまで「うちのグループと同じ内容だ、アイデア出ちゃった~なんだ、みんな考えること同じだなあ。」というところに意識が向いていた会場の皆様が、Bさんの発表の間はうんうんとうなずいていた方々が多かったこと。きっと、みんな心の奥底で、「解決しない問題提起よりも、ひとりひとりが前向きな方がずーっと機能する!!」ということを知っているに違いない。 と確信して、なんだか安心しました。 うちの班についてくれていた委員の先生も、「最後、明るい方向へいったのが良かった」と言ってくださって、なんだか班の人たちの顏がいい感じ。 その後も、少しお話しをさせていただいて、ベテランのAさんが、「いや、今日はあなたが苦手な分野でいきませんか、と言った時に、女性パワーがあるので、任せようと思った。やっぱり、男性だとこういう発想が出てこないもの」、他の方も「もう、男性だからとかいう時代じゃないですよね」と言ってくれて、色々な意味で、年配の男性が4名でしたが、班の皆様が感じてくれたインパクトは想いのほか大きかったようで、嬉しかったです。 そしてそして。帰りにちょうど見かけたBさんとCさんのそれぞれの様子が、良い顏をしていて、足取りも軽く、すごく生き生きとしていたように感じたので、とっても嬉しかった私でした。 ぶれいくするー。場に起こった奇跡。皆様、本当にありがとう。良いチームでした。 リスクコミュニケーション。本来それはネガティブではなく、ポジティブでもなく、ただ、ニュートラルな情報があるだけです。そして、あなた自身がポジティブでいればそこには良いことしか生まれない。 利恵
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Author福井利恵 Archives
3月 2022
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